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娯楽から読み解く #真田丸 11話の脚本

脚本がよかったので、娯楽の視点から見てみようと思う。
面白さとは娯楽を指す。娯楽は意外性から生まれる。人間は予測する生き物であり、それが裏切られたときに面白いと感じるからだ。詳しくは鳥山仁さんの純粋娯楽創作理論をお読みください。創作する方には一度読んでいただきたい電子書籍です。安いよ!

面白さ(娯楽)は「予測」と「予想外の展開」の二つの情報でできている。何もないところから予測は出てこないので、「予測に必要な情報の前フリ」を提示して予測させることになる。

おこうの舞を例にとってみましょう。
おこうは信幸の妻だが病弱である(予測に必要な情報の前フリ)。信幸はおこうに「源次郎を広間から出すな」と命じる(予測に必要な情報の前フリ)。そして祝言の日に源次郎は兄を探して広間を出ようとする(予測)。おこうはどうやって引き留めるのか?(と次の予測をする)。おこうは源次郎を呼び止め、病弱な体を押して踊りを見せる(予想外の展開)。

本題に入りましょう。
前半は「祝言を挙げるか、挙げないか」で話が二転三転する。
父と兄は認めてくれそうだが「心もとないのが母上だ」(予測)。予想通り、薫は梅との結婚に反対し、彼女の許可を得ようと源次郎は策を弄する(認めてもらえると予測)が、佐助が失敗(予想外の展開)して母にバレてて怒らせてしまう(次の想定外)、ストレートに再度お願いしてみるものの(予測)頑なになってしまった母は頑なになってしまった(想定外の事態)。父・昌幸は薫の説得に当たり(うまくいくのではと予測)、結婚自体は認めさせたものの祝言はなしと決まった(想定外の事態)。
とここまででコロコロ変わっている。

源次郎からの父母への働き掛けはもうできない。
「やっぱりやりたいなあ」と後ろ髪を引かれつつも(予測)「今夜が私たちの祝言」と梅が話を終わらせることによって「祝言をあげるかあげないか」という予測が終了し、この件はいったん区切りがつく。

室賀が昌幸を暗殺しようとしているのではないかと話が持ち上がる。これは昌幸たちには想定外だが、視聴者は知っているので前フリとなる情報です。出浦は源次郎の祝言の場を利用することを提案する(更に予想外の展開)。
単に「祝言をやっぱりやることになりました」というだけでは裏表がひっくり返るだけで単調すぎる。予測の範囲内だから意外性はないので飽きる。祝言を血で染めるという非情な発想が加わって視聴者は驚くのである。

そして引き起こされた予想外の事態はこれだけではない。
先週、祝言の予告が流れた時点で、視聴者が思い出したのは軍師官兵衛のときの、おたつの祝言襲撃事件だろう。軍師官兵衛そのものが予測に必要な情報の前振りとなっているのである。「おたつのときのように梅が死ぬのではないか」と視聴者は予測したのだが、死亡フラグが立ったのは室賀だった(予想外の展開)。
私は知らないのだが、結婚式を襲撃するというのはよくある展開なのだそうだ。そのテンプレを利用して「逆に室賀をおびき寄せて仕留める」となると、状況は似ていても視点や仕立てを変えただけでずいぶんと意外性が出て目新しくなる。
このように、ひとつの展開で4つも予想外が出てくるわけで三谷幸喜は天才かよと思う。

後半における意外性は、室賀が暗殺を仕掛けるのか否かという点に変わる。室賀は暗殺を請け負ったものの(予測)「あいつは幼馴染じゃ」と一旦断る(予想外の事態)。正信は徳川が後ろ盾になると言い、室賀は再度暗殺を決める。話が反転することで気持ちの揺れを表現することにもなり、展開が読めなくなる。
祝言のとき、昌幸は囲碁をやろうと室賀に持ちかける。暗殺するのに二人きりの方が都合が良いのに、「わしに勝ったことなどないではないか」と室賀は気乗りがしない様子だ。二人きりになることを避けることで、「室賀にまだ迷いがある」と予測できる。
囲碁を打ちながら昌幸の方から暗殺の話を切り出し、「家来になれば許す」と逃げ道を与える。室賀は受け入れるのか(予測)。
室賀は「武士として人として、お前に劣ったと思ったことは一度もない。ただの一度も」「わしの勝ちじゃ」と言って懐の小刀に手をかける(やるのかと予測)。しかし室賀は小刀を碁盤の上に置き(予想外の展開)、あきらめたのかと次の予測をさせる。しかし室賀は「お前の家来にはならぬ」と言って、足に隠した武器を出して昌幸を襲おうとする(予想外の展開)。

とまあ祝言と暗殺に絞ってもこんなに予想外が続くのですよ。この2点以外のことも細かく拾えばもっとありますが、キリがありません。

脚本についての話はページを改めて続きます。
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過労→希死念慮→自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)→当事者会を立ち上げる前に辞める→旦那の献身的な対応で私生活は問題なし。

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